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書記官ホルエムヘブ

New Kingdom
ca. 1336–1323 B.C.
On view at The Met Fifth Avenue in Gallery 121
ホルエムヘブは、自らファラオになる以前に、軍隊司令長官とファラオの補佐としてアイ王とツタンカーメン王に仕えました。ホルエムヘブの将軍時代に作られたこの肖像は、彼を書記官及び事務官として表しています。 今では右手が失われていますが、膝に置かれ たパピルスによって書き物をしていたことは明らかです。文字と英知の神トトへの献辞が刻まれており、ファラオに対するホルエムヘブの献身を、太陽神ラーに仕える誠実な高官のトトになぞらえています。

Artwork Details

Object Information
  • 題: 書記官ホルエムヘブ
  • 時代: 第18王朝、アイまたはツタンカーメン治世
  • 月日: 紀元前1336–前1295年頃
  • 地理: メンフィスと推定、プタハ神殿
  • 手法: 花崗閃緑岩
  • 寸法: 113 x 71 x 55.5 cm
  • 提供者: V. エヴリット・メーシー夫妻寄贈、1923年
  • 受け入れ番号: 23.10.1
  • Curatorial Department: Egyptian Art

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3585. 書記官ホルムヘブ

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ジェームス・アレン(James Allen):若いツタンカーメン(Tutankhamen)王の治世には、この彫像のモデルであるホルエムヘブ(Haremhab)が絶大な権力を誇っていました。ツタンカーメンの後継者であるアイ(Ay)王が亡くなった後、ホルエムヘブは自ら王位に就きました。この彫像は彼が王となる前、将軍であり書記官だった時に制作されたものです。しかし、彼は軍服は着ておらず、地面に座って足を組み書記官の格好をしています。膝にはパピルスの巻物が広げられ、左手で巻いた部分をおさえ、一方現在失われている右手は、文字を書くポーズをとっていたと考えられます。インク壺をかたどった書記官のバッジが肩にかけられ、実際に使用されたインク壺は左の膝の上に置かれています。こうした書記像はピラミッド時代に王子の彫像として最初に登場し、その後も高官だけがモデルとなることができました。古代エジプトでは読み書き能力は権力と結びついていたからです。

初期の書記官の彫像は背筋を伸ばし、遠くを見つめているものがほとんどでしたが、このホルエムヘブの像では彼は頭を少し前に傾け、まるで何かを考えているようにうつむいています。この格好は、アクエンアテン(Akhenaten)王の父のアメンホテプ3世(Amenhotep III )時代の多くの書記像に共通しており、ホルエムヘブの彫刻師たちは、アマルナ時代以前の賢者のイメージを再現しようとしたのです。

彫像の土台にはプタハ(Ptah)神に捧げた祈りが刻まれ、一方パピルスには文字を司るトト(Thoth)神への賛歌が彫られています。ホルエムヘブの右腕には、アメン(Amun)神の姿が描かれており、これはもしかしたら刺青だったのかもしれません。こうしたことはすべて、ホルエムヘブが伝統的な神への信仰を持っていたことをはっきり表しています。

書記の姿をしたホルエムヘブ像は、エジプト美術史における「ポスト・アマルナ時代」の傑作の一つです。この時代についてさらにお聴きになりたい方は、緑の”Play”ボタンを押してください。

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