「ヴィーナス」イブニング・ガウン
Couture Line House of Dior French
Designer Christian Dior French
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クリスチャン・ディオールによる《ヴィーナス》では、彼の専売特許である18世紀のくすんだ灰色が使われています。胴衣とスカートの貝殻形の部分は真珠のような光沢のあるスパンコール、シークイン、そして真珠で装飾されており、ボッティチェリの《ヴィーナスの誕生》(1485年)の貝殻のモチーフと三日月形の波を思い起こさせます。第二次世界大戦後、優雅な時代の幻想に飢えていた人々に、ディオールはベル・エポック時代(パリが華やかだった時代)に流行した細いウエスト(コルセット着用のシルエット)をガウンに取り入れて時代の要望に応えました。このデザインでは、肩紐のない胴衣が張り骨にしっかり支えられています。ディオールにとって美とは、人の手が加えられて初めて見出されるものでした。「女性を自然から開放することが夢だ」と彼は語っています。
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