王座の聖母子像
イギリス
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イギリスの象牙彫刻の至高の作品であるこの像は、(63.12)の12世紀のクロイスターの十字架に匹敵する重要な作品です。様式の上ではキリスト教彫刻に共通する部分がありますが、この小ぶりの像は、聖母信仰の最盛期特有の親しみのある様相を呈しています。パリで製作されたこの種の象牙彫刻は知られていますが、イギリスで作られたと考えられるものはわずか数点しかありません。表面の色が暗いのは、12世紀の『さまざまの技能について』という技法書にあるようにクルミ油が使われたか、極度の熱にさらされたため象牙の色が変色したものと思われます。幼子イエスの像は聖母の左膝の上に一部のみ残っています。
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