ギリシャ人とアマゾンの戦士、ケンタウロスとラピス人の戦いを描いた渦形クレテル
Attributed to the Painter of the Woolly Satyrs
ギリシャ人がペルシャ戦争(紀元前490年–前479年)での勝利の重大さを理解していたことは、紀元前5世紀の文学作品から明らかですが、ギリシャ美術では歴史上の出来事や人物を描くことはほとんどありませんでした。それよりも、ギリシャ人と、特にアマゾン人(神話に登場する女戦士の一族)を始めとする神話上の東方の敵との壮絶な戦いを題 材とするのが一般的でした。紀元前5世紀前半には、これらの戦いを描いた大規模な壁画がアテネのテセイオン神殿とストア・ポイキレ(彩色柱廊)を飾りました。その影響が、この渦形クレテル(ワインと水を混ぜる容器)に描かれた場面にも表れています。
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