戦闘場面
New Kingdom
テーベ、アサシフ、ラムセス4世神殿の基礎 (再利用)
新王国時代に建てられた神殿の壁は、戦闘場面を描いた大規模な浮彫り彫刻で飾られることが一般的でした。その一部であるこの作品は、後に別の神殿の基礎に使われたもので、 メトロポリタン美術館の発掘チームによって当時の彩色が残ったままの状態で発見されました。黄色や赤い色の肌をした数人の西アジ ア人の兵士が弓矢を受けて倒れ、ファラオの戦車の馬の下敷きになっています。上端に一頭の馬の腹がほんの少し見えています。ハトシェプスト女王の死後、トトメス3 世(治世紀 元前1458年 – 前1425年頃)は幾度となくレバ ントとアジア西域へ軍事遠征を行い、ある時期にはユーフラテス川にまで勢力を広げました。戦いは息子のアメンホテプ2 世(紀元前1427年 – 前1400年頃 )の時代にも続きましたが、この彫刻画の元の大画面は、特定の戦いを描いたのではなく、混沌たる世界において秩序を維持する者としてのファラオの恒久的な役割を象徴するものだったのかも知れません。様式は、アメンホテプ2世の時期の様相を呈しています。
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